CASE STUDY

成長の鈍化に一手を──どうすれば人が動き、理想は現実になるのか。成功の条件をひも解く 成長の鈍化に一手を──どうすれば人が動き、理想は現実になるのか。成功の条件をひも解く

医療法人吉春会 ヴェルトラクリニック 理事長 西村 秀典

事業内容:

大阪・心斎橋と東京・新宿に展開する美容外科。豊胸・脂肪吸引(脂肪注入含む)や小顔治療を中心に、体のバランスを分析したオーダーメイド治療、安全重視の施術、丁寧なアフターフォローを提供する


課題: 人材課題(従業員育成・人材採用)

成長の鈍化に解決策を「チームをレベルアップしたい」

— どのような課題感から『すごい会議』にお問い合わせいただきましたか。

( 西村 )

クリニックの成長が鈍化していることに課題を感じていました。僕自身は、真面目に診療し、患者さんに喜んでもらえれば売り上げは自然に上がると考えていましたが、スタッフや組織の成長など、次のステップに進むには新たな打ち手が必要になる。そのために、『すごい会議』を導入しました。

— なぜ、『すごい会議』だったのでしょうか。

( 西村 )

過去にも組織コンサルティングを導入したことがあり、組織の制度やルールを整えてはいたんです。ただ、「高い目標を掲げ、主体的に達成する」といった成果の創造やスタッフの内的変化を起こすには至っていませんでした。

 

僕自身、強力な牽引力のあるリーダーではないので、1人で組織を引っ張る限界も感じていて。もっと全員を巻き込み、チームとしてレベルアップしたかったんです。

 

個人的にコーチングを受けていた経験もあり、ボトムアップでメンバーが主体的に目標達成する『すごい会議』の設計に共感し、実現したいと考えました。

— セッションの初日、理事長の目に涙が浮かぶシーンもあったそうですね。

( 西村 )

めちゃくちゃ涙もろいんです(笑)。目標に向かってともにがんばってくれるメンバーが集う光景に、「これから始まる」と、気持ちが昂ったのを覚えています。どこかで「自分一人ががんばっている」という、孤独感のようなものもあったのかもしれません。一緒に走る仲間がいることが、うれしかったですね。

メンバーに生まれる意識変化と、経営者の学び

— 導入から1年が経過し、具体的にどのような変化・成果が生まれましたか。

( 西村 )

最大の変化は、メンバーに数字を意識する習慣が根づいたこと。これまでは、そういった意識を求めることも、その期待を伝える場もなかったので、大きな変化です。

 

ただそれ以上に、僕自身が勉強させてもらいました。KPIの設定やアクションプランの設計、毎週のPDCAを回す仕組みなど、組織をマネジメントする効果的な組み立てを生の体験として学べたのがよかった。

 

一方、売り上げはドクターの人数の増減に左右されるため、全体としては現状維持か、やや上振れ程度。月によって過去を上回る数字が出ることもありましたが、まだ変動が大きく、今の僕たちには行動の量と質のムラが課題として残りました。

— 安定的に成果を積み上げるには、どのような条件や仕組みが必要だと思われますか。

( 西村 )

まず、公平な評価設計です。行動を促す必要がある以上、本気で行動した人が報われ、そうでない人はそうでないなりに評価される基礎設計の必要性を感じました。

 

次に、プレイヤー兼務ではなく専任の管理者が日々の行動と数字を進捗管理し、フィードバックするという体制づくり。現場のドクターがプレイヤー兼務でマネジメントしてしまうと、プロセスを十分に見られず、現場の納得感あるフィードバックができないことも多い。

 

そして、人材配置の最適化。役割に合った担当者を据え、現場での実践から評価まで一貫性ある運用ができれば理想的です。人的リソースをいかに有効活用するかがカギになると実感しました。

— 理事長ご自身が「勉強になった」という発言がありました。どのような学びがありましたか。

( 西村 )

まず、自分自身がどうあるか、どんな雰囲気を出すかが、周囲に大きな影響を与えると自覚しました。チームの空気感次第で、『すごい会議』の効果もパフォーマンスも変わる。

 

たとえば、決めたことがうまく進まなくても、不機嫌にならずにいい雰囲気を出そうと意図するなど、リーダーとしての影響力を自覚し、自分自身のあり方を振り返るいい機会になりました。

 

また、『すごい会議』の方針や手法は非常に納得感が高く、目標達成のためのPDCAの回し方が非常に勉強になりましたね。反省点は、メンバーに期待するアクションをもっとシンプルに言語化すべきだったということ。誰が見ても認識のズレのないようプランを設定することで、現場の行動もよりスムーズになるはずです。

「任せる」ことで生まれる新たなリズム

— 『すごい会議』を導入したからこそ生まれた意思決定はなんですか。

( 西村 )

人の適材適所を意識し、「任せる」領域を増やしたことかな。僕が大阪院のマネジメントから離れ、僕の関与度を意図的に下げる意思決定をしたことは大きな決断です。

 

以前から任せたいと思いながらも、実行できていなかったのが、会議でさまざまなことを可視化できたことで踏み切れた。そのうえ、業績は維持しつつ、右肩上がりの結果も出ているのがうれしい。自分が背負っていた荷物を少し下ろしても平気だと気づき、気持ちに余白ができました。

— 小林コーチの貢献をお聞かせください。

( 西村 )

チームを前向きに動かす雰囲気づくりは、さすがプロ。他業界、他社を知っているからこそのフィードバックやアドバイスに、何度も助けられました。上に立つ人間として、メンバーに安心感や信頼感を与える表情や振る舞い、言葉使いなど、コーチのような雰囲気を出せるようになりたいですね。

 

コーチがいると自分の気持ちの波に左右されず、やるべきことを淡々と進められることも伴奏者をつけるメリットです。

拠点別アプローチで次の成果を取りにいく

— どのような組織に『すごい会議』をおすすめしますか。

( 西村 )

どんな業界・業種でも共通する条件として、チームがやると決めたことの進捗状況を日常的に把握する仕組みを、人的にも構造的にも整えることだと思います。現場の実行が進んでこそ結果につながる。

 

また、ある程度、人的リソースがそろっている方が会議の効果を生かせることも確かでしょうね。人数もそうですが、質の面でも。今、新宿院はスタッフが充実しつつあり、クリニック自体の雰囲気もとてもいい状態。ここから『すごい会議』の目標設定と問題解決のステップを踏めば、きっとうまくいく。僕なりに動かしていきます。

— 今後のビジョンをお聞かせください。

( 西村 )

クリニックの売り上げ、利益をもう一段階引き上げるために、改めて組織の体制や個々の役割を見直し、並行して人材育成を進めます。

 

大阪院は新たなマネージャーのもとで成長に向けた組織づくりを進め、新宿院は、僕なりに『すごい会議』のやり方でPDCAを回して現場に落とし込んでいきたい。大阪と新宿で異なるアプローチを走らせ、両輪で前進します。

— ありがとうございました。

( 取材日:2025年9月30日、場所:ヴェルトラクリニック新宿院、インタビュアー:渡辺恵)


               

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