CASE STUDY

「3カ月で激変した」部門別セッションで、トップの“熱”を現場へ──経営と現場をつなぐ成長の仕組み 「3カ月で激変した」部門別セッションで、トップの“熱”を現場へ──経営と現場をつなぐ成長の仕組み

株式会社ブッシュクロフィード 執行役員 兼 大阪支社長 阿部征樹

事業内容:

総合不動産企業として、リファイニング事業を中心にプロパティマネジメント、インベストメント、宿泊、飲食、福祉など多角的な事業を展開。都心部の商業不動産に特化したバリューアップ手法で多数の実績を持ち、「住」に関わる人々の暮らしと人生を豊かにすることを使命に持続可能な企業成長を目指す


課題: 事業拡大成長
業界: 不動産・建築内装業界

現場プロジェクト始動「全社をマインドセットしたい」

— 約8カ月前に『すごい会議』を導入いただきました。経営チームに加えて3つの現場チームで『すごい会議』セッションを実施中です。その目的からお聞かせください。

( 阿部 )

まず経営チームで『すごい会議』の機能性を実感し、その効果を全社に広げたいという萩原の意向で始めました。

私が感じる『すごい会議』の本質的な「機能」は、「どのようにすれば〜できるか」という問いに集約されています。これまでも論理的思考は習慣化していましたが、このフレーズはその内的作業を一言で言語化し、他者と共有できる形でアウトプットできる。しかも、その次のアクションを驚くほどスムーズに導きだせるんです。

実際、経営チームでの導入当初に、コーチに「“なぜ(why)”ではなく“どのようにすれば(How)”に言葉を変えてください」と、言われて実践したところ、視界が未来に大きく開ける感覚がありました。

率直に「すげえな」と、感じた瞬間でしたね。

— 『すごい会議』の導入は、どんなタイミングが最適だと思われますか。

( 阿部 )

これまでさまざまな企業を見た上で思うのは、社員が10名程度の組織なら社長のマンパワーで牽引できるということ。同時に、30名を超えると社長一人の力では全体を動かしにくくなるという事実です。

その段階からはキーメンバーを育成し、組織の方向性や自分の役割を理解させてマネジメントスキルを身につけてもらう必要がある。今の当社は、まさに「30名から100名に向かう過渡期」。だからこそ、いま組織の仕組みを整えておかないと100名を超えてから苦しくなる。

成長への基盤づくりに『すごい会議』を使うなら「今」が最適。それが私の実感です。

— 営業部、管理部、飲食事業部の3部署でセッションを開始した意図をお聞かせください。

( 阿部 )

経営チームのセッションを始めて3カ月ほどで手応えを感じ、まず、営業部と管理部に広げました。次のステージに進むには、「売上をつくる中枢」と「組織基盤を支える部門」を強化する必要があります。

さらに、数カ月後に飲食事業を加えたのは、萩原が長年描いてきた『街を活性化させる中核となる飲食店をつくりたい』という、夢を具体化するためでした。

経営チームだけで戦略を描いても、実行が伴わなければ意味がない。主要3部門の課長・係長クラスが自分の言葉で戦術に落とし込み、コミットメントとして現場で動かすことを意図しました。同時に、現場からの声もボトムアップで吸い上げられる仕組みです。

また、部門別セッションには経営チームから2名ずつ入り、キーマンとして“熱”を伝播させる役割を担っています。トップの思いを末端まで届け、力強く動かす構造が整いました。

トップの「熱」が伝播する、現場が変わる

— それぞれのセッション開始から数カ月、どのような変化が生まれていますか。

( 阿部 )

共通して言えるのは、萩原が描く理想を各部門が鮮明に理解し、その理想を熱源に変化が起きているということ。

営業では、営業推進を中心にセッションを重ね、数字をつくる中枢として理想をどう現実にするかをテーマにしています。進捗を見える化し、PDCAを回し続けることで推進力が増しているのを実感します。

一方、管理部門は数値化しにくい領域ですが、セッションを通じて「自分たちの役割は何か」を明確にできた。その結果、『日本一激アツ集団になる』というユニークなフレーズをミッションに掲げ、本気で社員が動き始めたんです。もともと萩原のカリスマ性に惹かれて集まったメンバーだからこそ、潜在的な熱があり、そこにうまく火をつけられたのだと思います。

そして飲食部門。開始からわずか3カ月で劇的に変化しました。以前は「ただの焼肉店」にすぎなかったのが、セッションを通じて萩原の理想が店長へと伝わり、店長が自ら熱を持って声を上げ始めた。そこから雰囲気が一変し、お客様からも「賑やかで楽しい店になったね」と、うれしいお声をいただいています。

D 千葉(コーチ) )

経営チームで掲げた目標を達成するために、現場3部門のセッションでは「いかに飛躍的な成長を遂げるための土台を作るか」に、意図を持って問題解決しています。

営業部門では、営業側とそれをサポートする推進部側の連携フローを見直し、細かいミスを減らしてスピードを上げる問題解決を実施。それによって物件の仕入れがうまく回り、成果が数字に現れ始めました。

管理部門の熱が高まったのは、初回に「総務・人事・経理としてのミッション」をチーム全体で言語化し、さらに一人ひとりのミッションまで明確に合意できたことが大きいですね。

会社の成長と個人の成長がつながったことで、組織の熱を高める力が生まれました。

— 経営チームを含め、『すごい会議』による変化で、阿部さんが最もインパクトを感じたできごとをお聞かせください。

( 阿部 )

最大のインパクトは、経営チームのセッションで『森ビルを超える』という言葉が可視化されたことです。萩原の心の中にあった思いが言語化され、全員の共通認識になった。あれが当社における『すごい会議』の源であり、数字目標を超える「世界観」が共有された瞬間でした。

普通のコンサルなら試算表や原価率を持ち出して改善を迫るでしょう。しかし、私たちが求めていたのはそこじゃない。数字を超えて「どうありたいか」を言語化し、琴線に触れる言葉で全員が合意する目標をつくれたことに大きな価値がある。

そこがあるから、現場でも何がなんでも達成しようとする動きが生まれるんです。『すごい会議』の最大の貢献だと思います。

人を「ハブ」に組織を強くする

— 『すごい会議』プロジェクトにおける、阿部執行役のミッションを教えてください。

( 阿部 )

部門ごとに役割は異なりますが、4つのセッションすべてに参加しています。私の本質的なミッションは、萩原の思いを伝播させる「ハブ」として機能すること。トップの熱を末端まで届けるためにセッションを通じて全体をつなぎ、一貫性を持たせるのが私の役割です。

今の規模感で全員が同じ言葉と熱を共有できれば、今後、組織が拡大したときにも、その文化を隅々まで行き渡らせやすい。やはり、今が『すごい会議』を始めるベストタイミングでした。

— 『すごい会議』の導入で、阿部執行役が最もうれしく感じた体験を教えてください。

( 阿部 )

実は、千葉さんの成長を間近で感じられることがうれしいんです。20代の若さでここまでロジカルに思考し、『すごい会議』のフレームワークをしっかり確立されているのが素晴らしい。セッションでは「なるほど」と、気づかされることばかりです。

部門別のセッションには当社の若手社員も多く参加しているので、千葉さんの柔軟さや論理性が、いい刺激になっています。私自身、年長者としてその成長を後押しできることに喜びを感じますし、今後、場数を踏むほど厚みを増して力をつけていく方だと確信しています。

— 阿部さんご自身は、『すごい会議』の体験でどのような発見がありましたか。

( 阿部 )

自分の知識や経験を活かせるフィールドを見つけられたことが、私の人生としても大きな体験でした。サラリーマンを辞めて以来、ここ10年ほど組織らしい組織に属していなかったのが、久しぶりにこうしたチームに入り、自分の「引き出し」を機能させられる場を与えてもらえた。そのきっかけが『すごい会議』です。

これまで私は「会社や社長の夢を具現化する」ことを自分のミッションに掲げ、傭兵的に立ち回ってきましたが、今回の体験で、自分がハブになるだけでなくハブとなれる人材を育てることにも価値があると、視野が広がりました。

萩原の熱を受け取り、それを次の層へ伝えられる人間を3人、5人と育てていく。ハブが増えるほど組織は強くなる。その仕組みをつくることが私のこれからのミッションです。

「体験してこそわかる」──言葉を通じて思考と未来を動かす場

— 阿部執行役ご自身も、コーチ役としてセッションを実施したことがあるそうですね。どのような体験でしたか。

( 阿部 )

管理部のセッションの一環で、一段下の層のメンバーを対象に会議を実施したんです。

ところが、これが想像以上に大変で。問題をどうスコープに当てるかが難しく、メンバーの視座にばらつきがあると問題自体が定まらない。結果、戦略がブレて解決策が全く違う方向に進むリスクを感じました。

コーチ役になって初めて、「問題の精度」を担保する難しさを痛感しましたね。千葉さんや久保田さんが当たり前のようにやっていることが、実は驚くほど高度なスキルだったと身をもって理解しました。

— 『すごい会議』は手法とコーチの2軸で成り立ちます。改めて、コーチの貢献をお聞かせください。

( 阿部 )

やはり「コーチはすごい」、この一言に尽きます。これまで多くのコンサルタントとかかわってきましたが、ここまで成果につながった経験は他にありません。参加者全員の意見を聞き取り、会社の目標を言語化して合意形成していく。素人には到底できない芸当です。

もちろん会議の仕組みが優れているのは確かですが、それを最大限に活かすのはコーチのパーソナリティ。久保田さんも千葉さんも「この会社を次のステージに進めたい」という本物の熱を持っているのが伝わります。

その熱が仕組みに乗ることで組織に変化が生まれ、実を結んでいるのだと思います。

— 『すごい会議』を体験したことのない方に、どのようにお伝えいただきますか。

( 阿部 )

結局のところ、「一度受けてみてほしい」に尽きますね。私も最初は半信半疑でしたが、論より証拠。体験すればわかります。特に、過去にコンサルタントとかかわってきた方ほど、試算表やワークフローを使わず、シンプルに「言葉」だけで課題を可視化し、解決に導く手法に驚くはずです。

私が思う『すごい会議』の本質は、考えを言語化して具現化するツールです。自分の考えを言葉にすることで思考のクセや価値観を再認識でき、そこから新たな視点や解決策が生まれます。

そして面白いのは、同じ手法でもコーチによって導き方がまったく変わること。3人いれば3通りのコーチングがあり、どれもが間違いではない。問いやプロセスの多様性自体が刺激的で、私自身がこの学びを楽しんでいます。

— ありがとうございました。

( 取材日:2025年8月12日、場所:株式会社ブッシュクロフィード、インタビュアー:渡辺恵)


               

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