CASE STUDY

「楽しむ」を追究し続ける。
多角経営の仕組み化と事業承継への人材育成

株式会社AZism
代表取締役
和田 敏典

事業内容:

運営33年。レンタルビデオ店の経営から開始し、エンターテイメント事業、フィットネス事業、飲食事業ほか幅広く展開。現在は店舗数40を超え、「横浜家系ラーメン大和家」「串カツ田中」「ダンダダン酒場」など人気飲食店のFC事業にも注力する


課題: 事業拡大成長, 人材課題(従業員育成・人材採用)
業界: 飲食・サービス・インフラ業界

レンタルビデオ店からの出発。常にトレンドを見つけにいく

— 貴社の成り立ちから現在の事業について教えてください。

( 和田 )

33年前、21歳の時にレンタルビデオ店を始めたのがきっかけでした。当時は、まだビデオデッキが一家に一台ない時代で、自宅で気楽に映画を観られることが大きな価値だった。

そこからゲームリサイクル、輸入雑貨、フィットネスジム、飲食店、トレーディングカードなど、約15業種を展開して今に至ります。現在は、エンターテイメント事業と飲食事業に力を入れています。

— 次々に新たなビジネスへと挑戦される、その源を教えてください。

( 和田 )

何か面白いこと、新しいことはないかと常にアンテナを張っていて、「いい」と、思ったら即決です。色々な人に「最近何かない?」と、情報収集しています。

でもそれは事業にしたいというより、単純に興味があるというのが大きいかな。

D 森 )

事業化を考えるにあたって、和田さんが見ているポイントを教えてください。

( 和田 )

過去に人に言われたことがあるのは、①トレンド・時流に乗っていること ②お客様の顔(ニーズ、喜んだ顔)が見えること ③ある特定の分野に特化していることの、3つで選んでいますね、と。

確かに、結果的にはそうでも意図的ではないんです。秋葉原に行っては、次に流行りそうなものは何かと、探索するのが好きで、ビジネス書なんか読んだこともなかったし、体験と嗅覚で選んでいます。

ただ、最近は企業規模が大きくなり、以前よりスピードが落ちた。そこをもっと上げていきたいですね。

楽しくなければ仕事じゃない!社員に自信と輝きを

— 「楽しさ追究企業」という言葉に込められた思いをお聞かせください。

( 和田 )

職場は「生き方を学ぶ場所」でありたいと思っています。

誰にでも必ず長所があるのに、自分に自信のない人が非常に多い。でも、自信がなければ挑戦しにくいし、挑戦しなければ得意なことにも気づきにくい。

大事なのは、自分もやればできるんだ!という成功体験をつくってあげること。先輩社員には、部下のいいところを見つけて口に出すよう伝えています。

一個光り始めれば、苦手なこととも向き合うエネルギーが生まれるし、他を受け入れる余裕も出る。社員が自信を持って楽しんで仕事をしてくれることが、結果的に僕の幸せにもつながります。

— 社員の幸せを、経営の真ん中に置いたきっかけを教えてください。

( 和田 )

起業した当初は、明らかに「儲け」が優先でした。思えば、子供の頃から現実離れした規模の裕福な家が周囲に多く、「その差を埋めたい」という欲求があった。

でも、人と同じことをしていても差は縮まらない。ある時、自分で6倍の理論を実践すると決めたんです。まず、寝る時間以外は仕事に費やし、人の2倍働く。次に、人の2倍の速度で意思決定する。最後に、一石二鳥という言葉が好きだからそれを体現する。たとえば、好きなお酒を飲みながらスタッフとコミュニケーションする、とか。合計、足し算で6倍。正確には、掛け算だと8倍です(笑)。

その頃は、従業員を大切にもせず、雇用保険も有休もない。その代わり「いつでも辞めていいですよ」という、ひどい状態でした。

でも、20代後半になると、それまで寝ずに働けていたのが、急に体に疲れを感じるようになったんです。自分の体力低下が会社に比例するという恐怖を感じ、初めて、「自分は何がしたかったんだろう?」と、考えました。

そこで、お客様・従業員家族の幸せだと、思い至ったのが始まりです。

意見は出るけど形にならない。全てを管理する限界とストレス

— 約2年前、「すごい会議」を導入した際に解決したかった課題はなんでしたか。

( 和田 )

知人の経営者に紹介され、「すごい会議」のトライアルを受けたんです。そこで気づいたのが、会議で意見は出るものの、意見を出して満足して、実際は形にならないという状態に、僕自身が非常にストレスを感じていたこと。

また、それまでは僕が会社のすべてチェックして進めていたものの、事業も店舗数も増え、走り続けることに限界を感じてもいた。そこを社員たちに任せていけるようにしたかったんです。

ただ、当時は金額面で折合わず、実際に導入したのはそこから1年半以上が経ってからですね。

目標達成に効果的なセッションの設計

— セッションを実施するチームの構造を、途中で変更したそうですね。

D 森 )

当初は、会社のトップチームとして、全部署の代表を一つのチームに集めてセッションを進めました。

ただ、それだと、事業部ごとに問題が異なるなかで意見し合わなければならず、非効率さを感じて構造を変えました。トップの経営チームと事業部別に2チーム、計3チームを同時に実施しました。

「だとしても、実現するとしたら?」逆転を生む魔法の言葉

— セッションを実施していく中で、「すごい会議」のどのような点に価値を感じましたか。

( 和田 )

「すごい会議」は、成果を重視しますよね。できているか、できていないか、できていないならいつまでにやるのか、といったように。

おかげでやるべきことがすごく具体的になりました。意見も出して終わりでなく、しっかりその後の行動と結果を管理できるようになった。

なかでも、一番宝物にしている言葉は、「できるにするために、どうすればいいか」。これは、僕自身がよく使っていて、会社に根付かせていきたい。以前なら「〜だから売上げが上がりません。」で終わっていたのが、「それでも、売上げを上げるとするならば?」というコミュニケーションができるようになった。

当社は今、理念をすごく大事にして進んでいるところなので、結果だけでなく、プロセスも大事に共有しながら進みます。

「やりたい!」目に見えて動き出した社員の変化

— 「どうすればできるか」という思考が芽生えたことで、どのような成果が生まれましたか。

( 和田 )

社員に圧倒的な自走力がつきました。言われてやるのではなく、自分たちが「これをやりたい!」と、目に見えて動き出すようになりましたね。

セッションを繰り返し実施することでPDCAが定着し、成果が上がって自信がつく。

走り始めたときは正解かどうか分からなくても、走りきって後ろを振り返ると「これが成果につながったのか」と、気づく。「すごい会議」の効果もそこでわかる。今、そんな状態です。

D 森 )

私がセッションメンバーの一人に言われて印象的だったのは、「森さんの言っていることは、最初は全然わからなかったんです。でも、3カ月が経ち、少しずつ理解できてきた気がする。今はメンバーのマネジメントにも活用していて、非常にやりやすくなりました。」という、言葉です。

利益が伸びている2つの事業部は、特に「すごい会議」をうまく活用して運営されているように見えます。

成長への飢えと「すごい会議」手法が人を育てる

— 社員に自走力がつき、マネジメントがうまく機能する。その変化を生み出した源は何だと思いますか。

D 森 )

私は、各事業部長が、「すごい会議」のフレームワークを進んで使い、徹底してメンバーに定着させたことにあると思います。

「どのようにすればできますか。」と、問い続けたのは彼ら自身。セッションで生まれた画期的な何かではなく、事実データを見る、多くの施策を生み出す、言えずにいた問題を取り扱う、PDCAが機能するよう動かし続けるなど、「すごい会議」の基礎的な部分をしっかり実施いただいたことに尽きます。

同意時に、数字と事実データを効果的に扱えるようになったことも大きな変化につながりました。

( 和田 )

解釈なのか事実なのか、という言葉がいいですよね。以前は、僕の質問に対して、個人的で漠然とした解釈の意見しか返ってこなかったのが、客観的で具体的な事実が出てくるようになった。情報を共有しやすくなり、次のアイデアにつなげやすくなりました。

また、特に成長した事業部トップの2人は、「社長に言われたから“すごい会議”をやる」のではなく、本人たちの意欲も最初から高かった。学ぶこと、成長することに飢えていて、覚悟もあるだけに吸収率も高い。

彼らの成長は、会社にとって大きな財産です。

事業部トップが実感したチームの成長、個人の変化

— セッションに参加した事業部トップのお二人にも、成果や効果についてお聞きしました。

————質問内容—————
①「すごい会議」を実施したことで、チームに起こった違い、得られた成果を教えてください。
②何が、その変化を引き起こしたと思いますか。
③ご自身に起こった変化の中で、最も価値があったことは何ですか。

——————————————

( 事業統轄部長:手塚 章文氏 )

① 担当事業部のうち、一つは昨年対比売上128.3%、利益631.8%、離職率は15%→5%に変化。もう一事業部でも、昨年対比売上119.4%、利益192.5%に伸びました。昨年は勃発していたチーム内の揉めごとも、今年は全くといっていいほどなくなり、未来の成長に向けて全員が各自のコミットメントに集中できています。雰囲気も非常に良く、成功に近づいている実感があります。
 

② 「すごい会議」を信じたことです。最初は、取り扱う問題の多さやそれに伴う知識の習得に時間がかかり、戸惑いました。でも約半年間、とにかく信じて実行し、理解できない点はコーチに確認。少しでも分かればそれをアウトプットするということを繰り返したことで、「すごい会議」の意図が理解できた気がします。半年で今の成果に繋がったのは、決して遠回りではありませんでした。
 

③ 信じてやり抜いたという事実です。スキルとして体得するまでに時間がかかり、苦しい時期もありましたが、今のこの結果から、とにかく一つのことをやり切る重要性とその精神力がチームのリーダーには必要な要素だと感じています。

( 営業本部長:椎名 大輔氏 )

① ・既存店売上日販平均昨年対比96%から108%へ回復
  ・目標に対するチームの一体感
 ・コミットメントリストを活用したPDCAの徹底
 ・セルフマネジメントコントロールの習得
 

② コーチから新しい知識や手法を学び、会議がうまくコントロールされたことで、チームの意識に変化が起き、高い精度で施策を実施できました。また、「すごい会議」を導入された他社の方から「“すごい会議”を選択したことが成果につながる、と信じて取り組むことが大切」というアドバイスをいただいて実践したことも、いい結果につながりました。
 

③ 部下をエンロールメントすることの重要性、また、そのためのコミュニケーションにおけるバランス感覚の意識の重要性を感じました。自分の欠点に気づくことができ、対処するための方法も新たに得られ、とても勉強になりました。

拡大する組織をコントロールできるツール

— 「すごい会議」を導入する最適なタイミングがあるとしたら、いつだと思いますか。

( 和田 )

会社の規模感が変わるときかな。僕は「すごい会議」は、コントロールするためのツールの一つと理解しているので、社長が自分のイメージ通りの経営ができなくなるタイミングにおすすめです。

僕の場合、合併後の10店舗まではコントロールできる感覚があったものの、問題はそこから。一番いいのは、その手前の6店舗くらいから導入することですが、本当に気づくのは困ってからですからね(笑)。

後継者を育て、2年後の事業承継へ100%

— 今後の経営方針や実現したいことをお聞かせください。

( 和田 )

事業承継です。あと2年で次期社長を育て、交代します。早いスピードで攻めの事業展開をし続けるには、強いエネルギーが必要。早いうちに代表権を譲り、その人物に経験を積ませることが目標です。

そこに向けて、今は100%順調に進んでいます。事業も結果が出ていて、人も育ちつつある。

承継後は僕がトレンドを見つけて新規事業のアイデアを出し、会社がそれを仕組み化してビジネスに仕上げていくやり方が理想的。僕の楽しみの追究としても、ビジネスをつくり続けます。

今、「すごい会議」で数字やデータ、KPIで固めて経営を数値化しているのも、継承に向けて経営状態を可視化できる仕組みをつくるため。うまく進んでいます。

— 本日はありがとうございました。

意見は出るけど形にならない。全てを管理する限界とストレス

— 約2年前、すごい会議を導入した際に解決したかったことを教えてください。

( 和田 )

最初、(株)ファイブグループの坂本さんに紹介されてトライアルを受けたんです。そこで気づいたのが、会議とかで意見はすごく出るんだけど、意見を出して満足して、実際は形にならない状態にすごくストレスを感じていたということ。あと、それまでは僕が会社のことを全てチェックしていたけど、店舗数も増えて限界を感じたんだよね。そこを社員たちができるようにしたかった。

「だとしても、実現するとしたら?」逆転を生む魔法の言葉

— セッションを実施していく中で、どのような点に価値を感じましたか。

( 和田 )

「すごい会議」は効果を重視するじゃないですか。できているか、できていないか、いつまでにやるのか、といった風に。それでやるべきことがすごく具体的になりましたね。意見も出して終わりじゃなくなった。
中でも一番宝物にしている言葉は、「できるようにするならば、どうすればいいの?」。これはよく使っているし、会社に根付かせていきたい。以前なら「〜だから売上げが上がりません。」で終わっていたのが、「でも、それでも売上げを上げるとするならば?」というコミュニケーションができるようになった。

「やりたい!」目に見えて動き出した社員の変化

— その結果、どのような変化や成果が生まれましたか。

( 和田 )

社員に圧倒的な自走力がついた。言われてやるのではなく、自分たちがこれをやりたい!と目に見えて動き出すようになりましたね。
セッションを繰り返して、PDCAが定着して、成果が上がって、振り返ってみるとこれが良かったのかと気づく。利益が上がってきている2つの事業部は、まさに今気づき始めてるよね。

— その変化を生み出したのは何だと思いますか?

D 森 )

私は、各事業部長たちが、「すごい会議」のフレームワークを進んで使い、徹底してメンバーに定着させたことにあると思います。「どのようにすればできますか。」と問い続けたのは彼ら自身。セッションで生まれた画期的な何かではなく、事実データを見る、多くの施策を生み出す、言えずにいた問題を取り扱う、PDCAが機能するよう動かし続ける。全てをしっかり実施いただいたことに尽きます。

( 和田 )

事業部トップの2人とも、社長に言われたからやるのではなく、間違いなく本人たちの意欲が高かった。それぞれが学ぶことや成長することに飢えていたし、覚悟もあった。彼らの成長は本当に実感します。

事業部トップが実感したチームの成長、個人の変化

— 2つの事業部トップの方々にも、成果や効果についてお聞きしました。

————質問内容—————
①「すごい会議」を実施したことで、チームに起こった違い、得られた成果を教えてください。
②何が、その変化を引き起こしたと思いますか。
③ご自身に起こった変化の中で、最も価値があったことは何ですか。

——————————————

( 事業統轄部長:手塚 章文氏 )

① 担当事業部のうち、一つは昨年対比売上128.3%、利益631.8%、離職率は15%→5%へ変化。もう一事業部でも、昨年対比売上119.4%、利益192.5%へと伸びました。昨年は多くあったチーム内の揉め事も、今年は全くといっていいほどなくなり、未来の成長に向けて全員がコミットした内容に集中できています。雰囲気も非常に良く、成功に向かっていると感じます。
 

② 「すごい会議」を信じたことです。最初は、取り扱う問題の多さやそれに伴う知識の習得に時間がかかり、戸惑いました。でも約半年間、とにかく信じて理解できない点はコーチに確認し、少しでも分かればそれをアウトプットするということを繰り返したことで、「すごい会議」の意図が理解できた気がします。半年で今の成果に繋がったのは決して遠回りではないと感じています。
 

③ 信じてやり抜いたという事実です。スキルとして体得するまでに時間がかかり、苦しい時期もありました。でも今のこの結果から、とにかく一つのことをやり切る重要性とその精神力がチームのトップには必要だと感じます。

( 営業本部長:椎名 大輔氏 )

① ・既存店売上日販平均昨年対比96%から108%へ回復
  ・目標に対するチームの一体感
 ・コミットメントリストを活用したPDCAの徹底
 ・セルフマネジメントコントロールの習得
 

② コーチから新しい知識や手法を学び、会議がうまくコントロールされたことで、チームの意識に変化が起き、高い精度で施策を実施できました。また、すごい会議を導入された他社の方から「すごい会議を選択したことが成果につながる、と信じてチームで取り組むことこそが大切」というアドバイスをいただいて実践したことも、良い結果につながったと思います。
 

③ 部下をエンロールメントすることの重要性、またそのための、コミュニケーションにおけるバランス感覚の意識の重要性を感じました。より自分の欠点に気づくことができ、対処するための方法も新たに得られ、とても勉強になりました。

後継者を育て、2年後の事業承継へ100%

— 今後の経営方針や実現したいことをお聞かせください。

( 和田 )

事業承継ですね。あと2年で次期社長を育て、交代します。早いスピードで攻めの事業展開をし続けるには、相当のエネルギーが必要。早いうちに代表権を譲ってその人物に経験を積ませたいと思っています。
そこに向けては100%順調。事業も結果が出ているし人も育ってきてくれている。
承継後は僕がトレンドを見つけて新規事業のアイデアを出して、会社がそれを仕組み化してビジネスに仕上げていくと言うやり方が理想ですね。今、数字やデータ、KPIで固めて経営を数値化しているのも、継承に向けて経営状態を可視化できる仕組みを作るためです。

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( 取材日:2018年6月25日/場所:AZism本社)


               

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