CASE STUDY

FC200店舗超企業の挑戦。スーパーバイザーを起点に広がる成長の輪──前年比売り上げ増・赤字店舗減達成 FC200店舗超企業の挑戦。スーパーバイザーを起点に広がる成長の輪──前年比売り上げ増・赤字店舗減達成

リハコンテンツ株式会社 代表取締役社長 山下 哲司 氏 / 常務取締役 管理統括部 部長 前田 高裕

事業内容:

リハビリ特化型デイサービス「リハプライド」を運営し、直営店舗とフランチャイズ展開で全国約200店舗を展開。地域に根ざした高齢者の自立支援サービスを提供する。専用マシンを使用した「パワーリハビリテーション」を中心に、身体機能の回復・維持・向上を目指す


課題: 売上・営業課題
業界: 飲食・サービス・インフラ業界

総合力アップへ。前年比売り上げ増・赤字店舗減少達成

— 導入のきっかけをお聞かせください。

( 山下 )

フランチャイズ(FC)業界の経営者仲間が『すごい会議』を導入していたと聞き、興味を持ちました。狙いは、FC店舗の拡大、加盟店への支援強化、直営店運営の健全化、人材採用・教育の強化など、4つの領域への注力。

業績拡大を目指し、組織の総合的な底上げを目指しました。

— この1年間で生まれた成果・変化・成長についてお聞かせください。

( 前田 )

最大の変化が生まれたのは、人材領域のセッションです。店舗を束ねるスーパーバイザー(SV)8名をセッションメンバーに選抜。彼らが積極的に議論して合意し、実行する流れをつくれたことで、個人技の“野武士”集団に「組織力」が備わった感覚があります。

( 山下 )

導入当初はなかなか結果が出なかったものの、議論の先の具体的なアクションが動き始めたことを機に『すごい会議』が機能し始めました。

SVが“チーム”として力を発揮した結果、店舗当たりの月間売り上げは平均20万円前後増加。グループ全体の店舗数はほぼ変わっていないにもかかわらず、直営・FC含めた売り上げは前年を上回り、直営店の赤字店舗も減少しています。

— SVがチーム化し、成長すると、なぜ「赤字店舗減少」などの成果が生まれるのでしょうか。

( 山下 )

端的に言うと、SVが“育てるSV”に変わったことが大きいですね。まず、これまでは「店舗から相談が来てから動く」という、受け身の姿勢でしたが、今は自分から問題を見つけて提案し、先手を打って解決に動くスタイルに変わった。

加えて、各SVが会議の学びを担当施設長との間で再現することで、人材成長の連鎖が生まれています。たとえば、事実ベースで問題を特定し、「次の1週間で何をやるか」を明確にして行動を管理するなど、SVを介して施設長も『すごい会議』のメソッドを吸収できた。自然と教育が広がりました。

( 前田 )

“SVチーム”として目標にコミットしたことで、各店舗で起きている問題や打ち手をチームにシェアする流れが定着しました。SV個人の判断軸で動いていた状態から、共有知を活用してチームで問題解決する体制へ。組織の力を生かせるようになりました。

— SV育成プロジェクトを立ち上げる前に、営業活動のプロセスチェンジにも挑戦したそうですね。

( 山下 )

これまで私が中心に担ってきたFC加盟店の新規営業を、営業代行と広告集客へ切り替える方針を取りました。『すごい会議』導入前から決めていた一手です。

ただ、実行してみると「問い合わせは増えるが成約に繋がらない」「代行会社と呼吸が合わない」など、さまざまな問題が発生。外部に委ねた分、プロセスがブラックボックス化してコントロールできない事態に。これは「改善のしようがない」と、早々に中止し、前述のSVチーム育成に方向転換しました。

問題を早めに検知できたのは『すごい会議』の進捗管理とPDCAの徹底があったから。自分たちだけなら、もっと判断までに時間がかかっていたはずです。

「本質的な問題をあぶり出し、解決に踏み出す」

— 印象に残る問題解決を教えてください。

( 山下 )

営業の問題解決の一環として、営業トークのロールプレイングを“30回実施する”と徹底したことですね。

店舗の利用者様を増やすには、地域のケアマネジャーさんに当社のリハビリの理論や効果を正しく伝え、フィットする方をご紹介いただく必要がある。そこに関して、コーチに「営業トークのロールプレイングを30回実施すれば変わります」と、アドバイスいただいたんです。

もちろん社内でも営業トークの研修は実施していましたが、いざロープレを始めるとその内容に個人差があることが判明。同時に、メンバーの素晴らしい才能を知る機会にもなりました。

“ロープレ30回”のおかげでプレゼンテーションがみるみる上達し、数字に直結しています。開始から10カ月過ぎた今も続けている取り組みです。

— 改めて、『すごい会議』の何が役に立ちましたか。

( 山下 )

まず、“会社の未来と問題を議論する場”をつくれたこと。そして、そのつくり方を学べたことですね。たとえば、「事実と解釈の区別」や「まず、承認する」といった手法が効いています。学んだ気になって終わりではなく、現場で即実践できるからしっかり身に付く。

さらに、導入半年以降は、前田に会議の意思決定を任せたことでメンバーの口数がさらに増え、議論が活発化しています。一人ひとりの才能が表れていることがうれしいですね。

( 前田 )

『すごい会議』は、山下と同じ目線で経営に関して対話できる貴重な場です。他の会議はただの「報告会」で終わることも多く、飲みの場では『すごい会議』で出るような話は出ない。会社の成長に必要な話を、社員と本音でできるのが、この会議。

SVメンバーが積極的に発言する姿を見ていると、実は彼らも、自分が感じる問題や解決策を仲間と共有したかったのかもしれないと、感じました。しかも、第三者のコーチがファシリテートしてくれることで、フラットに議論できる。貴重な場です。

— 「『すごい会議』とは?」という質問に、どうお答えいただきますか。

( 山下 )

本質的な問題をあぶり出し、解決に踏み出すための会議かな。私が思うに、問題を正しく特定できれば、半分以上は解決できたも同然。社員の本音が問題を掴むヒントになります。

その後の「やり切る」仕組みも重要で、属人的なノウハウを言語化して共有することで成長への再現性が高まる。行動を徹底し、議論で終わらないことが最大の価値ですね。

経営陣に生まれる“気づき”が組織を次のステージへ

— 前田常務は「意思決定者」を務めることで、どのような発見がありましたか。

( 前田 )

これまで私はSVを束ねるトップ層と主にやり取りしていたため、SV個人との接点はそこまでありませんでした。でも、『すごい会議』で接するうちに一人ひとりの強みが見えてきた。

象徴的だったのがロープレです。「こんなに力があったのか」「こんな一面があったのか」と、彼ら個人の、そして会社の強みを再発見する機会になりました。これからの私の役割は、その力を当社の魅力としていかに社外に伝えていくかですね。

— 山下代表は、『すごい会議』を通してどのような気づきがありましたか。

( 山下 )

「任せる」とは、期待を言葉で明確にし、役割と責任に合意して動いてもらうことだと整理できました。以前の私は「放置」に近い任せ方をしていたのだと思います。

コーチのファシリテートのおかげで、目標・責任の合意形成→実行の筋道が明確になり、社員主導の動きが生まれた。任せることの好循環が生まれています。

— コーチの貢献について、お聞かせください。

( 山下 )

事実を客観的にフィードバックしてくれる点に何より助かっています。数カ月で当社の事業を細部まで把握し、的確に会議を前に進めてくれる点は、さすがプロ。当社の性質や空気感を踏まえて進行してくれるおかげで、議論がスムーズに進みます。

私が前に立つと講演や説教のようになりがちですが、コーチが中立的にファシリテートしてくれるので、うまくいっていることもそうでないこともテーブルに上げられる。コーチがいるといないとでは、出てくる意見の広がりも深みも大きく違います。

理想の経営をかなえ、介護の常識を変える

— この1年で生まれた変化は、未来のどのような可能性につながりそうですか。

( 山下 )

すべては人が源だと、この1年で再認識しました。私たちはリアルビジネスなので、人がいなければ成立しない。だからこそ、社員が自律的に動く土壌をつくることがよりよい未来につながります。

目指すのは、共通の理念を土台に一人ひとりが自己責任で判断して動ける組織。「上司に確認します」「社長に確認します」ではなく、個人の判断で決断し、前進できる組織にしていきます。それでこそ社員はやりがいを感じ、お客様やFC、取引先からの信頼も高まりますよね。

着実に、理想の未来に近づいています。

— 今後の貴社のビジョン、方向性をお聞かせください。

( 山下 )

介護ビジネスを、「お世話する」ではなく「介護度を改善する」ことへとシフトさせていくのが私たちの使命です。年を重ねても、自分のことを自分でできる時間を1日でも長く維持し、“利用者様の人生をよくする”ことを支援したい。人として正しいことを、事業として勝てるやり方で続けます。

どの街でも「あそこに行くと元気になる」と、言われる施設を増やすために、FCシステムを生かしながら2030年までに2,000店舗への拡大を目指し、品質重視で人材育成と拡大の二軸で進みます。

— ありがとうございました。

( 取材日:2025年9月30日、場所:リハコンテンツ株式会社、インタビュアー:渡辺恵)


               

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